旅行の機会は多いですが、初めての場所にパニックになることは少ないものの、博物館,土産物屋などは、入れません。 乗り換えが「自分の想定外」として、滑走路に寝転んでしまったので、引きずってタラップを上がったこともあります。 |
「○○を食べに行く」ということになって、お店に入れない、行きたくないので道に寝転ぶなどの行動が、外出時にはよくあります。 自分の思っている方向や、駅でないと癇癪を起こしてしまうこともあります。 |
飛行機に乗るまで、 レストランで、食事が出てくるまでや自分だけが食べてしまった後、 お医者さんの待合室など、 外出すると待ち時間をどう潰させるかが、大きな問題になります。 |
外出先で、急に走り回ったり、踊りだしたり、大きな声をあげてしまったりすることはしょっちゅうです。 一見、障害があるようには見えないので、周りの人に「不審者」と思われてしまうのではないかと心配です。 |
初めての場所への対応 , |
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旅行の予定の掲示 昴は、初めての場所や旅行先に抵抗を示すことは少ないです。 しかし、博物館、土産物屋などへは入れません。乗り換えが2〜3回続くと「もう着いた。ホテルだ」と抵抗を始めることもあります。 この左の写真の予定を提示した旅行は、キューバで父(チェ・ゲバラの)博物館に絶対に入りたいがために、「予定を教えて何としても昴を連れていけるようにしといてくれ、絶対命令だ」 ということで、インターネットで写真を探して旅程を作り、それをカレンダーに貼りました。しっかり、ゆっくり博物館に入ることができましたよ。 |
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旅行スケジュール表 旅行のスケジュール表です。 新しい場所に抵抗はないのですが、「明日はどこへ行くのか?明日はどんなご飯がたべられるのか?いつ、旅行が終わるのか?」が心配で、不安になるようです。 はじめ旅行スケジュールは、1日1ページの冊子にしてみたのですが、それは、旅行がいつ終わるのかわからなくて、不安なものだったようです。 内容は細かくなくても、旅の終わりの日まで一枚で見通せるスケジュール表にしましたら、ヒットです。 「明日はねえ?(どこ、何するの)」などのしつこい質問は激減しました。 旅ですから、予定の立たないことも、変更も多いです。でも、スケジュール表にたよる気持ちが出てきましたら、予定の変更もこのスケジュール表に書き込んでやれば、納得して対応できるようになりました。 旅の間、下の写真の様に、ビニール製のクリアケースに入れて携帯しています。
ちなみに、アミューズメントパークなどのアトラクションを回る時は、パークのアトラクション地図にあらかじめ、回る順番を書いて持たせます。こうすると、「どこへ連れて行かれるのか、いつ終わるのか」が始めから覚悟でき、全て回ることができます。 これをしないと、楽しいはずのアトラクションも回りきれません。 大事なことは、「どこまでやると終わりか」をはっきり示しておくことです。 |
勝手な行動 , |
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携帯支援カードファイル 自分の思っていた駅で電車に乗れない、レストランに入りたくないなどの時に癇癪を起こして、道に寝そべったり、勝手に違う方向へ行ってしまったりということをします。そんな時、やはり、言葉であれこれ言うよりも、絵や字で示してやるとわかりやすい、従いやすいのですが、外出先では絵もなければ、字を書く物もないことが多々ありました。これは、外出に際しての親の意識、覚悟の問題です。 そこで、外出時に起きそうな問題への対応カード、リラクゼーションになるカードなどを用意し、システム手帳にファイルして、親も外出時には忘れないように携帯することをこころがけました。携帯していても、とっさの時に持っていることも忘れることもあり、親にも訓練が必要だと思っています。 |
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外食選択ボード 一時期、レストランに入れないことがありました。 食事のため他のご家族と出かけているので大変困りました。 外食選択ボードを作り、上記の携帯ファイルの中に入れておき、食事先がきまると、「今日のご飯はここです(こういう物を食べます)」と選んで知らせるようにしました。まあまあの効果はありました。 |
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外出スケジュール表と携帯ファイル これは、外出のスケジュール表をクリアケースに入れて本人が携帯する際に、そのクリアケースの中に入れるサイズの絵指示カードファイルです。 外出での注意事項、約束事、健康診断の順番など、自分で確認してほしいことを差し替えて入れるようにしました。 |
待ち時間 , |
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携帯ゲーム ゲームが大好きなので、外出先でもゲームをやっていれば待つことができます。 飛行機の待ち時間や機内、病院の待合室や付き添いで長い時間、静かに待たなくてはいけない時には、ゲームのおかげで助かっています。 「ゲームばっかりはよくない」「ゲーム以外のことでも時間が潰せたらいいのに」という意見もいただき、なるほどと思いますが、いまのところゲームに変わる物は見つかりません。ゲームに熱中できない自閉症のお子さんもいらっしゃるので、もし、昴がゲーム好きでなかったら、親はものすごく困ったと思います。
一時期、ゲーム機を放ったまま、フラフラ歩き回ることがあり、“ゲーム機に「座る」と書いたシールを貼り、イスや机の脚に紐で結ぶ”ということをしました。 実際紐をイスなどに結びつけることをしなくても、即日効果があり、ゲーム中立ち歩かなくなりました。 |
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指示カード ゲームをしている時や食事中に立ち歩くので、作った指示カードです。 絵を描いた紙の両面を幅の広いセロテープで覆い、裏麺に両面テープを貼ってあります。上の携帯ファイルの中に貼ってあり、使う時はファイルからはがして、付くべきイスや、テーブルに貼り付けます。 ゲーム機本体に貼ったシールや、ゲーム機の紐ほどの効果はありませんでした。 |
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携帯グッズ1 携帯支援カードファイルは親が持つもので、しょっちゅう持って出ることを忘れていましたが、同様に子供の持ち物も「あれを持ってこさせればよかった」と、親が持たせるのを忘れることもしょっちゅうでしたので、子供の外出カバンを作ってみました。 中身は ゲーム・『ぼくは自閉症です札』・リラクゼーション用タオル・時計・携帯スケジュール用クリアケース などです。 |
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携帯グッズ2 日本に帰国してから、カバンを替えました。 中身は、携帯電話(GPS付き) 家の鍵・財布・時計・福祉乗車証・切符入れケース・『ぼくは自閉症です札』・携帯スケジュール帳 などです。 ゲームは別の大きなカバンに入れるようにしました。ゲームを持って外出する時は、この携帯グッズのカバンをゲームのカバンに入れ持っていきますし、通学の時も、このカバンごと通学カバンに入れています。 昴も出かけるときは、自分からこのカバンをさげて、出かける習慣がついています。 |
周囲の人の理解 , |
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名刺と『ボクは自閉症です札』(カミングアウトカード) こういった札を本人に提示させることに関しては賛否両論、いろいろあると思いますので、ここではそのことについては触れません。
上の英語版のカミングアウトカードは、アメリカを旅行する際に昴につけました。 アメリカでは「自分は自閉症の人にかかわっている」という人が何人か話しかけてくれたり、いろいろな場所で、待ち時間を配慮していただいたりなどのことがありました。 日本では、帰国以来ずーっと使っていますが、アメリカのように話しかけられたり、何か配慮いただいたりということはあまりありません。
名刺は、飛行機に乗る際、 「長い時間お世話になりますので」と、キャビンアテンダントの方にお渡していたものです。
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通学での、カミングアウトカード 通学中には、他人のマンションに入って、エレベーターをのぞいてしまうとか、信号待ちで躍っているとか、ちょっと不思議な行動もあるので、不審者に思われないよう、地域の人に知っていただき 見守ってくださる方を増やしたい気持ちで、通学のかばんにつけています。
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最近の外出用カミングアウトカード いろいろ文面を模索しまして、現在は「自立訓練中です」を使っています。 食事の後や買い物の支払い練習で、もたもたしている時など、札に気づいていただき、優しく声をかけていただいて待っていただくということはありました。
個人情報の流失とか問題になる世の中なので、表面に大きく名前や住所などのせることがはばかられますが、裏面に、名前、住所、電話など書いてありますので、『迷子カード』にもなっています。
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いろいろなところでの、カミングアウトチラシ 初めての集団への参加の時や、問題を起こしてしまった後などに、自己紹介のチラシを用意してお渡ししています。 これまでに
・グァテマラ日本人学校の友達 PTA ・日本の小学校へ転校する時、クラスの友達 保護者 ・中学校入学時 同じクラスの保護者 ・カミングアウトカードを拾ってくださった通学路にある病院へ ・通学で私鉄のバスに乗ってしまうので、私鉄バス会社へ ・近くの養護学校へ勝手に入りこんでしまったことをお詫びにいった時 養護学校へ お渡ししました。
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