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パニック・癇癪/不適応行動への対応

 

 

 

日常生活で

やってはいけないこととわかっていても、そのことをすっかり忘れて体が動いてしまうという感じです。言葉で何回注意しても「馬の耳に念仏」です。

学校生活で

家庭内での生活と比べると、学校生活では予期せぬことも、対応する方もどうしてよいのかわからないこともよりたくさんあります。

こだわりへの対処

あることにこだわり始めると、1日に何回もそのことについて質問し、迷惑するほどうるさいです。我が家では「こだわりができてきたら、それを「有効活用しよう」と考えます。

パニック・癇癪

自分で勝手な思い込みを作っていて、その通りにならないと、癇癪をおこし、床に寝そべって動かない、相手を叩くつかむ、髪の毛を引っ張る、などの行動をしてしまいます。

 

 

                                                       

 

                                         

 

 

 

 

 

 

日常生活で問題になることへの対応       ,                                                             

注意書き 「はだかで出てこない」

お風呂から上がった後、裸でお客様のいる居間まで出てくるというお子さんでした。

「裸で出てくるのはだめだよ」と言葉で何回言っても同じことをしてしまいます。

着替えのスペースの出口に写真の注意書きを貼りました。

言葉で何度言ってもできなかったことが、注意書きを貼ったとたんに守れるようになりました。

注意書き 「CDのあつかいかた」

大事なゲームソフトの表面をさわって汚し傷つけてしまうので、使えなくなるソフトも出てきます。

「はだかででてこない」注意書きが効果あったので、CDの扱い方も注意書きにして、テレビの横に貼っておきました。

これも効果があり、CDを丁寧に扱うようになりました。

視覚指示 「ここから前に出ないライン」」

ゲームをやっていると、だんだんテレビ画面に近づいてしまいます。

そのたびに口を酸っぱくしてグチグチ注意していました。でも、効き目なし

やはりここは視覚的にわからせるということか!ということで、マスキングテープを貼って「ここから前に出てはいけませんライン」を作りました。

これで、口で注意をすることも必要なくなりました。

ソーシャル・ストーリーズ

ソーシャルストーリーズ™は、視覚的認知力が強い自閉症の人に、目に見えずわかりにくいルールや予定を文にして教えてあげ、不安を減らしてあげるものです。

一般には、高機能自閉症やアスペルガー症候群の人に有効だと言われています。昴は重度ですが、やさしい文なら読んで理解でき、大変効果があります。

「なんとかしたい」と思うと、つい「ダメ」「いけない」「×」といったマイナスな表現が多くなりがちですが、こういう表現が多いと子供にとってソーシャルストーリーがとても嫌なものになってしまいます。自閉症の子供たちの心を大変傷つけてしまいます。親のソーシャルストーリーズ™の勉強が足りず、そういう状態が我が家でもありました。

ソーシャルストーリーズ™を作るにあたっては、正しく勉強し、十分注意しなくてはいけないです。

 

オリジナル絵本・オリジナルソング

「ちょっと困ったな」と思う行動のことをテーマに絵本を作りました。

・・・ 「ちょっと困ったな」という行動をすると、いろいろな人が「困ってしまう」、するとボクも「困ってしまう」。その行動がなくなると、周りも嬉しい、ボクと仲良くしてくれる、ボクも幸せ ・・・という内容です。

オリジナル絵本は、ホームページの “星の子図書館”で、紹介しています。

オリジナルソングは、ソーシャルストーリーのような文を書いて読ませていると、昴がメロディをつけて読むので、そのメロディを元にして歌にしました。

同じ問題を、ガミガミ言い続けるより、一緒に絵本を見ながら話をしたり、歌を歌う方が親も気分が悪くないですし、子供も何回も歌ってくれとせがんだり、自分から歌いだすこともあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学校生活で問題になることへの対応                                                                  

 

 

指示カード

言葉での指示がはいりにくい、

「ダメ」という指示ではどうすることがいいのかわからない

そういう自閉症の子供にも、こうすればいいよということを、目で見てわかるように表した指示カードです。

絵や文字で示されると、わかりやすいようです。

 

○×を使うなら、×がいけない、○がよいと理解できてない段階では、わかりにくいかもしれません。

 

また、「×」印に、嫌悪感を持っていて、「×」を示されるのがとても嫌だというお子さんもありますし、本人が嫌と思っていないようでも、過度の「×、×」攻めは、よくないと思います。

 

が、一方、理屈抜きで、これはいけないんだと教えるべきこともあるかと思います。

 

ということで、ここでは×の部分をつけるつけないの賛否はおいておきます。

指示カード 「いい昴、悪い昴」

大変機嫌よくニコニコしている時の写真と、怒って髪をくしゃくしゃにしている時の写真を並べたカードです。癇癪をおこしてしまった時に、平常心を思い起こさせ、落ち着かせたいという考えで作りました。学校で携帯していて、カッとなった時に、「どっちがいい?」と“いい昴”の写真を指していただくようにしていました。

いい行動・いけない行動

どんな行動は良い行動で どういう行動は悪い行動なのか、認識していただく分別教材です。

こんな教材だけで、望ましくない行動をしないようには、まずなりませんが、「こういうことをしていると なまはげ が来る」 とは、インプットされたようです。

やってしまった後で、「ゴメンナサイ、シズカニシマス、ダメデス」と一人、なまはげ襲来を恐れている様子が見られます。

 

 

リラクゼーション自主選択ボード

一度パニック状態になってしまうと、気分を切り替えて立ち直るために、少々の時間ときっかけが必要です。学校では、保健室のベッドで横になる、 ブランコをする、 トイレに入る、 絵本をながめる(図書室に行く)などの行動で気分転換ができるようになりました。

が、こういう方法なので、癇癪を起こした後に だまって教室を飛び出して行ってしまう状態になっていました。

そこで、「カーッとなった時に、一瞬考える時間を持てるように」「教室を出て行くなら先生に伝えていくことができるように」ということで、どの方法で休むか選択ボードで選択するワンクッションを設けました。

「保健室に行きます」と伝えて(?叫んで飛び出して行く)ようになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こだわりへの対処                             

 

ゲームキューブ貯金

友達のNINTENDO“ゲームキューブ”で遊びたくて、「○○君の家に行きたいねえ」発言がしつこく続きました。

「学校がんばった、宿題がんばった、一日がんばったならば、ご褒美にお小遣いがもらえ、ゲームキューブを買える金額まで貯金していく」としました。

「いくら貯まったかな?」と毎日お金を数える勉強にも使えました。

「ご褒美でつるのはいかがなものか」とか「勉強してお金をもらえるのは・・・」などの意見もあるかもしれませんが、「報酬のために労働する」と教えたいですし、ウチの子供にとっては勉強は労働みたいなもんと割り切っていますし・・・

ゲームを買おう

宿題が終わったらゲームをするということが、毎日のお決まりになっていたので、それを「お金を数えたり、計算したり、買い物したり」の勉強の演習課題に利用しました。ゲームソフトに80円〜100円の値段を付け、宿題一課題やったら10円ゲットとして、課題をやってお金を稼いで、その日やりたいゲームソフトを買うというやり方です。

OKカード

「飛行機にのりたい」が、うるさい口癖だったときに、そのうるさいこだわりをご褒美に使いました。

 

 

運動会 がんばった人はお肉のお弁当

肉や野菜にこだわりがあるわけではありませんので、こだわりの利用ではないのですが、野菜が嫌いで、肉が大好きです。

これをご褒美に利用しました。

「運動会で、がんばった人は体力使ったから、お肉のお弁当」

「がんばらない人は、食べすぎは太るからダイエット。野菜弁当」

なんて、屁理屈もつけて、実際にお肉弁当、野菜弁当の2種類用意し、実物を見せて

「さあ、今日の運動会ではどっちがいいかなあ」と、送りだした次第です。

 

ちょっと、脅迫みたいかなあ???

 

もちろん、お肉を食べたいので、がんばりました。

 

携帯カレンダー

「週末にはどこへ行くか」 「何月には何をするか」 「○○へ出かけることできるのはいつか」 気になって、うるさく聞いてきます。言葉で答えても「書いてほしい」と要求します。納得できないと、外出先でも癇癪を起こし始めるので、これまで、家の中だけでの利用だったカレンダーを 手帳型携帯カレンダーにして持ち歩き、質問が始まったら、書いてあげたり、書いてあることをその場で確認するようにしています。そのうち、自分で記入できるようにさせられればいいなと思います。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パニック・癇癪           ,                                 

 

リラクゼーショングッズ

パニックからの立ち直りの後押しをするグッズをリラクゼーショングッズと呼んでいます。

リラクゼーショングッズは、夢中になってそちらに集中してしまうような物ではなく、フッと気持ちがそちらへ向いてスッと離れられる程度の好物がよいそうです。

我が家は、好きなキャラクターのイラストや地下鉄の写真、マーク、お気に入りタオルなどを使っています。いつでも使えるように外出用カバンや、携帯ノートの中に入れて持ち歩いています。

写真は運動会でのパニックで、タオルを持って、立ち直ろうとしているところです。

 

リラクゼーション・ソング

道の方向が違うとか、自分ができたと思っていたのに間違っていたり終わりではなかった時に癇癪をおこすことが多いので、「それでもいいんだよ」と言う内容のオリジナルソングを作り、歌ってやっています。

癇癪を起こしてしまったときに、歌ってやると、落ち着く、気分転換のきっかけになります。

歌詞を作って昴に読ませていると、節をつけて読みます。

その節を元にして、パソコンの音楽作成ソフトで、伴奏つきの曲を作ります。

パソコンではMIDI形式で保存になるので、携帯端末機で聞くことのできるMP3形式に変換ソフトで変換し、携帯端末機に取り込みます。

これで、携帯している機器から演奏を流すこともできます。

自分の気持ちに整理がつかない時に「歌ってくれ」「流してくれ」と要求することもありますし、自分で口ずさんで、気分を落ち着けることもあります。

我が家では、リラクゼーション・ソングはヒットしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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