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スケジュールの理解

 

 

 

 生活のルーティン化

日課をルーティン化すると、安心して生活できるようです。

学校でも、サーキットメニューのような、同じパターンの流れを作った授業から取り組みがよくなって、先生方も、自らの実践から「ルーティン化すると取り組ませやすい」と感じられたようです。

住む場所や、学校が変わったりなど、環境に大きな変化のあるときは、まず、生活のルーティン化(と場所の構造化)をしてみます。

新しい環境に慣れてきたら、ルーティンも崩していきます。

カレンダーの理解

幼稚園のころは、スケジュール表を導入しても、なんのことだか興味もしめしませんでした。まだまだ、時間、や曜日の流れがわからなかったからなんですね。

学校の授業でも時間や曜日を覚えることに取り組んでくださったのですが、机上の勉強でカレンダーを理解できるようになることは困難を極めました。

カレンダーが、読めるようになったのは、実はこんなきっかけからです。

スケジュールの理解

カレンダーが読め、時間の流れがわかってきたことによって、スケジュール表は、昴の大事なものになってきました。

 「いつ、どこ、で、だれと、そしてちゃんと終わるのか」

見えなくて不安なことが、ちゃんと手元にあって確かめられるので、安心なようです。

待ちどうしいことは、書いておいてもらうと安心します。

行事も前もって書いてあると、心の準備ができるようです。

 苦手な予定の変更も、スケジュール表で教えてもらうと、しぶしぶ納得できます。

 

 

                                                       

 

 

 

 

                                        

  

 

カレンダーの理解                 

 

JALカレンダー

グァテマラ生活2年目。昴は日本に帰りたくて毎日「JALに乗る(のはいつか)」

としつこく聞き、時にはガラガラとスーツケースを出してくる有様でした。

 3月の春休みに一時帰国することは明らかだったので、8月から3月までのカレンダーを一緒に作りました。そして、毎日シールを貼っていきました。8ヶ月それを続けて3月に昴はJALに乗って日本に帰ることが、実現しました。

このことで、 “見えなくて不安だったことが、カレンダーに書いてある。ここに書いてあるから大丈夫” と、昴の「カレンダーをよりどころとする気持ち」が生まれ、

カレンダーを読めるようになるきっかけとなりました。

  

  

 

1年カレンダー

上のJALカレンダーの後のカレンダーは、月めくりのものでした。

今度は、毎日、月めくりのカレンダーを12月までめくって、「12月あったーよかった」と 1年の終わりを確かめないと不安でした。

「見えないことに不安になる」 「終わりが見えない」ということはこういうことなんだと気がつきました。

そこで、月めくりのカレンダーを切り離して、一枚につなげ、12月まで見えるものにしました。

月末に24/31のように、同じ枠内に2日分が書かれていた月は 24日なのに もう今月は終わりと解釈して混乱するということがあり、前月と翌月で重複して書かれている日や、24/31のような表記は、修正液で消して書き直しています。

 

行事の書き込み

カレンダーをよりどころとする気持ちが強くなってきましたら、行事があることを伝えると、「書くの」(カレンダーに書いてくれという意味)と、行事の予定をカレンダーに書いてくれと自分からせがむようになってきました。

行事参加は苦手でしたが、カレンダーに書き込むようになってから、心の準備ができるようになったのか、行事への抵抗が少なくなってきました。

行事のあることだけ書き込んでいましたら、そのうちに 昴から「どこですか?誰ですか」と聞いてくるようになってきました。

そこから、いつ、どこ、だれ、何をする、どうすると終わりを、少し詳しく書いた行事のスケジュール表を使うことに発展していきました。

「どこ、だれ、終わり」ということも、見えなくて不安なことに気がつきました。

 

 

旅行の予定

楽しみなのか、不安なのか、夏休みや冬休みにどこへ行くのか、ずいぶん以前から質問されるようになってきました。私たち家族の旅先は途上国が多く、行った先が治安がいいとはいえませんし、飛行機の乗り換えも多く、旅先で「ダメー やだー」とひっくり返られるととても困るので、なるべくスムーズに旅行させたいものだと思っていました。

そこで、インターネットで行く先の写真など集めて旅行の計画も前もって、掲示するようになりました。

 

旅行先で、博物館や土産物屋に入るのは大嫌いな昴なのですが、

この写真の時は父が絶対入りたい博物館等(チェ・ゲバラ関係)があり、「なんとか入れるように説得しといてくれ」ということで、父の念も入っていたせいか、事前指導が効いてか、入ることができましたよ。

昨日・今日・明日

カレンダーは読めるようになってきたものの、「昨日・今日・明日」という概念が理解できずにいました。こういうカレンダーに昨日・今日・明日を示す枠を貼っているのを講談社「TEACCHビジュアル図鑑」で見て、試させていただきました。

我が家でも、効果あり。

これで「昨日・今日・明日」とはどういうことかわかるようになってきました。

 

ぐりとぐらの一年間 と 昴の一年間

  ぐりとぐらの一年間のお話は1月から12月までの各月のぐりとぐらのできごとが描かれています。

12月には「ではまた来年」と今年がちゃんと終わっています。そこが昴の気持ちにヒットしたのでしょう。大好きな絵本です。

  そして、「自分の一年間も作ってくれ」とせがむようになりました。

 “ぐりとぐらの一年間”をちょっとパクったのですけど、昴の一年間を作ってあげると、とても嬉しそうでした。2005年版、2006年版と作り、(大きな変化はないだろうから) もういいかと思っていましたが、2007年版もせがまれました。

   自分の一年間がどんな一年間か見通しが持て、ちゃんと終わるようだと確信でき、この本があると、安心できるようです。

 

  2007年版は こちらから見られます。  昴の一年間 2007年版を見る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スケジュールの理解                  

 

  

 一日のスケジュール

 「スケジュール表を導入するといい」ということは、アドバイスも受け、本やインターネットの情報からもよくよくわかっており、試してみたこともあったのですが、なかなか効果がありませんでした。

 カレンダーが読めるようになって、時の流れや終わりがくることがわかってきて、ようやくスケジュール表に興味を示すようになりました。

 これは、一日にする項目カードを左側にマジックテープで貼り付けておき、終わったら右側へ貼っていくという形式のものです。

 

 

 携帯スケジュール

学校の授業のスケジュール表を、透明ケースに入れ 首から提げていつでも確認できるようにしました。こうやって毎日学校へ通っているうちに、昴のスケジュールに頼る気持ちは強くなりました。携帯スケジュールは 学校生活の中で 大変よりどころとなっています。

携帯スケジュールを使うようになって、次の授業への取りかかり、いつもと違う時間割や、行事にもスムーズに移行できるようになりました。

急な予定の変更や、自分が勝手に思いこんでいたことと違うことになって癇癪を起こした時にも、携帯スケジュールを見せたり、スケジュール表上で訂正してやると、しぶしぶながらも、気持ちの切り替えができるようになりました。

 

スケジュール表は、終わったら消す、カードをとって終わったボックスに入れる、終わったら○をつける、シールを貼るなど、その人が一番しっくり理解できるやり方で提示してあげなくてはいけません。

昴は、“消していく” “捨てる” “シールを貼る”などしても興味なく、“サッと目を通せばいい”ようなので、こんな一枚の紙でOKです。(ただ、初めての行事などでは、今自分はどこをやっているのかわからなくなってしまうという問題があります)

 

 

課題のスケジュール

一時間の授業や、宿題のスケジュール表です。

終わったら消す、カードをとって終わったボックスに入れる、終わったら○をつける、シールを貼るなどに興味がなかった昴ですが、課題を1つ終えると JALの飛行機を透明レールの上を右方向に1つスライドさせるという形式にしてみましたら、これは気に入って、自分で動かして使えました。

昴にとっては、こういう形式が 「終わりに向かっている」と理解しやすいのでしょう。

   

学校のスケジュール

担任の先生が作成してくださった、教室で使うスケジュール表です。

これは、朝、その日の教科や活動のカードを貼っておき、終わったら自分ではずして、終わったボックスに入れていく形式のものです。

   

行事のスケジュールT

入学式のスケジュール表です。

ポイントは、今やっているところへ枠をスライドして、今がどこか、あとどの位かわかるようにしたところと、時計とタイマーをつけ、時間的にもあとどのくらいかわかるようにしたところです。

でも、昴はこの時はこのタイマーが嫌いだったので(ピピピと鳴るのが嫌だった)あまり、効果的ではありませんでした。

 

 

 行事のスケジュールU

学習発表会のスケジュールです。

行事のときは、自分の出し物に上手く参加できるかばかりに力が入ってしまい、観賞態度への対策が二の次になっていたのですが、実は観賞態度のほうが問題だと思われるようになってきて、自分が出演する場面でない時間に何をするのかという点をしっかり書いたスケジュール表にしました。

12枚のプログラム兼行動指示カードが透明ビニールケースに入れてあり、終わったプログラムを抜き出していくという形式です。

 

上のプログラムもそうなのですが、今どこをやっているかの確認のために枠をスライドさせる、プログラムを差し替えるためには、補助者が必要になります。

 夏休みのスケジュール

小4の時の夏休みの週間スケジュール表です。

ほとんど家にいることになりそうな夏休みでしたので、「昴の家のサマースクール」と銘打って、親も気合を入れました。ポイントは「今日はどこ枠」をつけたところくらいでしょうか。

 

  

行事までの日程表

担任の先生の作ってくださった、運動会、学習発表会までの練習日程表です。

行事の前は学校の時間割がいつものパターンと変わってしまうので、それに対応できるようにするためと、本番への心の準備をさせるためのものです。

小学校4、5年ころからこういった行事に対するあらかじめの取り組みをするようになって、随分、参加できる場面が増えてきました。

 

旅行のスケジュール

始めてのところへ旅行に行くときは、旅行のスケジュール表を作っています。

始め、1日分1をページに書き、綴じたものを作っていたら、「旅行はいつ終わる」としつこく聞いたので、(旅行の終わりが見えていないから不安だ)ということのようで   そこで、一枚のものにしました。

こうしてからは、安心しています。

家族との旅行、学校の宿泊行事とも同じ形式のものを使っています。

最近は、こういうスケジュール表がなくても、行動できるようになってきています。

        こんな風に下げて、旅行しています

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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